平成14年(ワ)第11188号 独禁法違反行為に対する差止請求事件
原  告 エアポートプレスサービス株式会社
被  告 関西国際空港新聞販売株式会社ほか

準 備 書 面 1

平成15年3月31日

大阪地方裁判所 第4民事部合議A係  御 中

〒530-0004                          
  大阪市北区堂島浜1丁目2番6号新ダイビル906号
              大阪西総合法律事務所       
         被告関西地区新聞即売株式会社訴訟代理人  
        弁 護 士       石  井  教  文   

弁 護 士       吹  矢  洋  一   

TEL 06(6344)1550   FAX 06(6344)1553   

予備的請求の趣旨に対する答弁
原告の被告関西地区新聞即売株式会社に対する請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
との判決を求める。
 

原告準備書面(1)に対する答弁

T
第1の1について
否認ないし争う。
  原告は(1)において、被告6社の行為を「全体として不公平な取引方法である」と主張するが、違反行為と主張する行為を具体的に特定されたい。

U
第1の2について
否認ないし争う。
  被告関空販社が、原告の主張する不公正な取引方法においていかなる「加功」や「協働」行為をおこなったのか、具体的に特定されたい。

V
第1の3について
否認ないし争う。
  被告関西即売が原告からの取引申込に応じなかったのは、被告関西即売単独の経営判断によるもので、卸売5社が「共同して」卸売を拒絶したとの被告の主張はあたらない。

W
第1の4について

(1)について
 被告関西即売が、原告からの平成6年1月28日付書面による取引申込に対し、平成6年2月7日付回答書面によって上記取引申込に応じない旨を伝えた事実は認めるが、回答書面における具体的文言については否認する(甲8号証の2)。
(2)について
争う。
X 第1の5について
不知ないし否認する。
Y 第1の6について
否認ないし争う。
 なお、被告関西即売は、そもそも本件においては独禁法24条の要求する「著しい損害」は生じていない旨主張するものであるが、念のためその算定方法の不明点について指摘する。

新聞の仕入・入手にかかわる損害(別紙一覧表1)について
 原告の主張する仕入実績部数は裏付けがないものであるほか、仕入のための諸経費(人件費、自動車リース費およびガソリン代、駐車場料金、渡橋料金など)は、仮に原告が卸売5社から仕入をおこなったとしても必要なものである。
  また、関西国際空港の開港は平成6年9月であるが、平成6年における開港以前の仕入差損(平成6年1月〜8月分)が損害額から控除されていない。
  原告は、卸売5社から仕入れた場合の仕入価格(駅売店からの購入金額の75パーセント)の算定根拠について、明らかにされたい。
泉州版の仕入・入手にかかわる損害(別紙一覧表2)について
上記1と同様である。 

得べかりし利益(別紙一覧表3)について
  販売額と仕入額の差額を利益としているが、さらに人件費等の諸経費が控除されるべきであり、利益の算定方法として妥当でない。
  原告は、通常の競走がなされていれば、原告の販売額が被告関空販社の売上額および予算額の2分の1を占めるに至るとする根拠につき、明らかにされたい。

事務所経費の損害金(別紙一覧表4)について
  当該事務所は原告が営業上の必要から設置し、平成6年から同9年に至るまで現に営業活動をおこなっていたものであるから、本件における損害とは無関係である。

予備的請求に関する被告の主張

T
共同取引拒絶
  原告は、卸売5社による共同取引拒絶(独禁法19条、公正取引委員会による一般指定1項)を主張するものであるが、被告関西即売が他の卸売4社と共同して取引を拒絶した事実はない。
  また、原告は、被告関空販社を「共同取引拒絶のために設立された会社」と位置付け、被告関空販社の存在と協働によって不公正な取引の実効性が確保されている旨主張するが、仮に上記主張によったとしても、被告関空販社は平成8年6月に定款変更し、全国紙5紙の仕訳、包装、配送等の受託業務をおこなっているに過ぎないものであるから、すでに共同取引拒絶の効果は消滅している。なお、被告関西即売は、平成6年2月以降、原告から取引の申込みを受けたことはない。

U
差止請求権の内容
  本件差止請求は、原告からの取引申込みがあった場合に、被告らに対して新聞卸売取引契約の終結を義務付ける内容であるが、契約終結時における相手方や契約内容の選択は、契約自由の原則の妥当する領域であり、上記内容は私人の経済活動に対する不当な介入である。
 また、本件差止請求は、差止め対象となる違反行為を共同での取引拒絶としながら、原告と個々の被告間での契約終結を義務付けるものであり、違反行為の停止・予防措置として失当である。

V
著しい損害
 原告は現在に至るまで、独自に新聞紙を仕入れて営業を継続しているのであるから、独禁法24条の要求する「著しい損害」が生じてはいない。

以上