平成14年(ワ)第11188号 独禁法違反行為に対する差止請求事件

直送済

原  告   エアポートプレスサービス株式会社
被  告   関西国際空港新聞販売株式会社外4名

準備書面(2)

平成15年8月25日

大阪地方裁判所 第4民事部合議A係  御 中

被告関西国際空港新聞販売株式会社訴訟代理人

                     弁護士  志  田  至  朗 

第 1  甲第13号証に対する裁判所の釈明について

  新聞売上高(1)及び(2)の記載について

(1)
 新聞売上高(1)とは、全国紙5紙の朝夕刊についてのものであり、新聞売上高(2)とは、スポーツ紙、英字紙、夕刊専門紙、競馬紙についてのものである。
  被告関西国際空港新聞販売株式会社(以下「関空販売」という。)は、平成8年7月以降全国紙5紙について、即売各社からその配送及び代金回収等についての業務(以下「受託業務」という。)を受託してきたが、取引先各社からは、新聞代金の請求は即売各社即売各社から個別に行うのではなく、従来どおり関空販売名義で一括して行ってもらいたいとの強い要請があった。
  また、関空販売としても、経理上それまでの販売先及び仕入れ先等の取引先に対する事務処理をコンピュータシステムを含め一括して変更する必要があったが、それを行うとすれば人的あるいはコスト的に過大な負担が見込まれ、その実施余力に乏しいのが実情であった。
  しかし、関空販売の決算上、少なくとも受託業務分とそれ以外の新聞の売上は明確に区別しておく必要があると考えられたことから、平成9年度第5期決算から、異例ではあるが、前者については新聞売上高(1)及び新聞仕入高(1)、後者については新聞売上高(2)及び新聞仕入高(2)として計上することとして、関空販売の業務別の収支を決算書上明らかにする扱いとした。
  なお、当然のことながら、関空販売としては顧問税理士に相談し、そのアドバイスを受けてこのような経理処理を行ったものである。

(2)
 平成13年10月、関空販売の経理処理を含むコンピュータシステムソフトのリース期間が満了し、同14年1月から新システムが本格稼動を始め、事務処理の負担が相当軽減されることとなった。
  また、同年6月には社長が交代したことなどもあり、かねてから懸案となっていた受託業務分について、同15年4月をめどにそれに見合った経理処理に変更することとした。
  この方針に基づき、関空販売は、同年3月から取引先にその旨の変更の案内をし、同年4月から、受託業務については受託料収入にその勘定科目を変更し(すなわち新聞売上高及び新聞仕入高は従来の新聞売上高(2)及び新聞仕入高(2)に一本化された)経理処理を行っている(乙ア第1号証の1、2)。
 

 配送収入について
  配送収入とは、JR関西空港駅ホームのキヨスク2店舗及び新聞休刊日におけるスポーツ新聞の配送手数料であり、受託業務とは無関係である。
第 2  平成15年6月23日付け原告準備書面(3)について

  請求の趣旨に対する答弁

(1)
  原告の請求を棄却する

(2)
  訴訟費用は原告の負担とする
との判決を求める。

原告からの取引の申込について
  平成6年7月19日ころ、当時の関空販売の代表取締役らが原告の代表取締役らと面談したことはある。
  しかし、その面談は、原告が自己の主張を一方的に並べ立てたのみで、それ自体具体的な取引の申込というようなものではなかった。
  また、関空販売が、一般論として新聞を販売するとすれば、当然その仕入原価を考慮し他の取引先に対するのと同様の条件になる旨伝えたところ、原告からはそれでは話にならないとの発言があり、その後一切原告から関空販売に対する接触はなかった。
  したがって、関空販売として原告からの取引の申込を拒絶した事実はない。
第 3  平成15年6月30日付け原告準備書面(4)に対する認否及び反論

請求原因に対する認否

(1)
  1及び2について
 不和
(2)  3ないし5について
  否認し争う。

(3)
 6について
  概ね認める。
(4)  7ないし9について
  否認し争う。
  独占禁止法第24条による差止の対象となる行為とは、明文上同法第19条、すなわち不公正な取引方法の禁止に違反する行為であると規定されており、原告の主張は条文を無視した独自の見解であるといわざるを得ない。

原告の主張に対する反論
  これまで述べたとおり、関空販売は原告に対し取引の拒絶を行ったことはなく、そもそも即売各社と競争関係にない関空販売が即売各社と共同して一般指定第1項に定める共同の取引拒絶を行うことはあり得ない(関空販売準備書面(1)2頁)
  また、原告が私的独占を根拠に独占禁止法第24条基づく請求を行うのであれば、それは明らかに主張自体失当である。
 いずれにしても、原告の請求は根拠がなく、速やかに棄却されるべきである。