平成14年(ワ)第11188号、平成15年(ワ)第6629号
独禁法違反行為に対する差止請求事件
原告 エアポートプレスサービス株式会社
被告 日経大阪即売株式会社ほか

第 2 準 備 書 面

平成15年12月8日

大阪地方裁判所第4民事部合議A係 御中

                       被告日経大阪即売株式会社訴訟代理人

                                    弁 護 士       米  田  秀  実 

                                       同         高  島  志  郎 

                                       同         小 坂 田  成  宏 

第 1  日本経済新聞の販売ルート

  一般的な販売ルートについて
  日本経済新聞(以下、「日経新聞」という。)の販売ルートについては、他紙と同様に、「実配ルート」と「即売ルート」がある。
  「実配」とは一般家庭を主とする定期購買者への販売であり、かかる販売には被告日経即売は関与していない。日本経済新聞社(以下、「日経本社」という。)は、各地の新聞販売店(詳細は後述するが、被告日経即売はこれに該当しない。)に日経新聞を直接卸売し、これを受けた各地の新聞販売店が一般家庭各戸等定期購買者に対して販売・配達している。
  なお、日経新聞については他の全国紙とは異なり、日経新聞独自の新聞販売店が数少ないため、日経本社は基本的に他の全国紙(朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、産経新聞)の新聞販売店に日経新聞を販売し、これら他紙の新聞販売店が定期購読者への日経新聞の販売・配達を行っている。
  他方、「即売」とは基本的に定期購読者以外への販売ルートである。被告日経即売が関与する販売ルートはこれに該当する。被告日経即売は、日経本社から日経新聞を仕入れてこれを販売している。その販売ルートとしては、被告日経即売が駅売店等の小売店に卸売りするルートと、自ら直接、最終購買者である企業に販売するルート(後述するエアライン等への販売である。)がある。

  空港島における販売ルート
  被告日経即売は、空港島においても、日経本社から日経新聞を仕入れ、それを小売業者である空港島内売店に販売する一方で、航空会社等のいわば最終購読者たる企業に販売している。
  即ち、被告日経即売は日経本社から日経新聞を仕入れ、キオスク等の空港島内売店ほかの小売業者に対する販売のほか、全日本空輸(ANA)やノースウエスト航空といった航空会社やJALUX(日本航空の関連会社)、その他海外の航空会社のケータリング会社といったいわば最終購読者としての企業に対する販売を行っている。
  そして、被告日経即売は、業務の合理化を図るため、空港島内における航空会社等への全国紙の配送及び代金回収業務については被告関空販売に業務委託しているのである。

  原告と被告日経即売との関係
  原告は被告日経即売に対し、自己に日経新聞全国紙を販売するよう要求しているが、上述のとおり、空港島においては被告日経即売自身が駅売店等の小売店や、航空会社ほかの最終購買者に対して販売を行っているのであって、駅売店や、航空会社等への行う原告とは、まさに競走関係に立つものである。そのため、被告日経即売は、独自の判断に基づいて、原告の取引申込に対し、甲第22号証のとおり回答したことは被告日経即売の平成15年10月29日付第1準備書面において述べたとおりであって、被告日経即売が原告の取引申込に応じないことについては、何らの独占禁止法違反も観念する余地はない。
第 2  被告日経即売が取引を行う取引分野(市場)について
  被告日経即売は、日経本社から日経新聞を仕入れ、駅売店等の小売店及び航空会社等の最終購買者への販売を行っており、被告日経即売が取引を行っているのは、空港島内における全国紙の駅売店等の小売店及び航空会社等の最終購買者への販売という取引分野(市場)である。他方で、原告も、各全国紙を購入して、駅売店等の小売店、航空会社等への販売を行っている。
  したがって、これまで繰り返し述べているとおり、被告関空販社と被告卸売各社とが共同取引拒絶している事実が一切認めれないだけではなく、日経新聞の販売に関して言えば、原告と被告日経即売は、まさに競走関係にあるのであって、被告日経即売が、原告からの取引申入れを拒否するのは、極めて当然のことと言わなければならない。

以 上