平成14年(ワ)第11188号 独禁法違反行為に対する差止請求事件
原  告  エアーポートプレスサービス株式会社
被  告  関西国際空港新聞販売株式会社 外5名

準 備 書 面 (5)

平成16年1月20日

大阪地方裁判所第4民事部合議A係  御中



                被 告 株 式 会 社 近 販   訴訟代理人

                  弁 護 士    高  木   茂 太 市

                  弁 護 士    里  井    義  昇

第 1  『甲第24号証の記載内容に対する認否』
−平成15年12月2日付原告準備書面(7)に対する認否・反論も含めて

 図1について
  原告請求対象たる全国紙を念頭におき、被告株式会社近販として認否するとしても、「即売会社5社 近畿地区・大阪地区のシェア100%」との具体的な内容は不明である。
  なお、原告は、図1のみならず、図2以下においても、被告関西国際空港新聞販売株式会社を被告株式会社近販らの即売業者として位置付け、記載しているが、かかる記載が誤っていることは、被告株式会社近販においても、再三指摘しているとおりである。

 図2について
  被告株式会社近販に関し、認否するとしても、被告株式会社近販の出資株主は、毎日新聞社及びスポーツニッポン大阪本社以外にも、椛蝟上町らが存し、後者で44.1%の株式を保有している。

 図3について
  図3によると、被告株式会社近販ら即売会社5社の上に、「販売局次長会」なる名称の組織が記載されているが、被告株式会社近販に対し指揮命令等行うかのような「販売局次長会」たる組織は、被告株式会社近販の知り得る限り、存在しない。

 図4について
 図4によると、日本経済新聞につき、被告株式会社近販から航空会社に対し納入されているかのように記載されているが、関空島において、被告株式会社近販は、航空会社に対し日本経済新聞を納入していない。

  図5について
  即売の京阪神地区における流通ルートを記載したものであるとのことであるが、被告株式会社近販から直接に私鉄駅売店等に販売することもあるし、即売の販売店も、コンビニエンスストアに代表されるように、決して、記載された私鉄駅売店、地下鉄売店、KIOSKに限られるものではない。
  図5により、上記流通経路が、全て記載されているものではない。

  図6及び図7について
 原告によると、「東京(首都圏)では、このような即売会社がなく・・・・発行本社との人的・資本的つながりがほとんどない」として、図6及び図7が引用されているが、首都圏においても、発行本社ごとに、資本的・人的つながりのある即売会社(図中即売業者として記載されたもの)を通じて、全国紙は流通している。
 被告株式会社近販が関係する毎日新聞との関係で指摘しておくならば、毎日新聞は、図中の「(鞄兼s春陽堂)を通じて、卸売等されており、また、株式の保有及び役員の選任が行われている。原告は、発行本社との「資本的つながり・人的つながりがほとんどない独立系」として、即売業者を紹介しているが、「鞄兼s春陽堂」を例にするとしても、同記載は誤っており、その趣旨・真意は不明である。
  なお、図中に記載されていないが、成田国際空港における航空会社に対する搭載紙の販売については、即売業者として記載された鞄兼s春陽堂ら4社の共同出資によって設立された「成田国際空港サービス株式会社」を通じて行われている。

 図10及び図11について
  原告と株式会社なんばミヤタ間の「売上」・「利益率」は不知。「平均販売部数」・「合計新聞販売シェア」の記載については、平均販売部数として記載された数量には、原告請求対象たる全国紙のみならず、スポーツ紙等が合わせて主張されており、また、関空島において、全国紙の販売業務を行っていない被告関西国際空港新聞販売株式会社とのシェア比較が行われているなど、疑問が存する。
  社団法人日本ABC協会により認定された、関空島における平成15年10月及び12月の被告株式会社近販の毎日新聞(朝・夕刊)の販売取扱部数は、平成15年10月「朝刊22、778部、夕刊3,691部の合計26,469部、平成15年12月「朝刊22,309部、夕刊3,253部の合計22、562部」である。
 なお、原告は、標準的なマージン率や利益率として、図10及び図11を引用・指摘しているが、二次即売業者や顧客に対する取引条件は一律に決せられるものでなく、取引の規模・数量等、様々な要因に従い、個々的に決せられるものであって、一般論としても、同記載のように、指摘することができるかは、被告株式会社近販には疑問である。

  その他
 上記以外、必要な範囲で、平成15年12月2日付準備書面(7)に対する認否・反論等を行っておく。

  第1の1について
  被告株式会社近販と毎日新聞の発行本社たる株式会社毎日新聞社とが、人的・資本的に密接な関係にあることから、直ちに、原告が「公正競争阻害性」を導いていることについては、その論旨・理由付けが不明であり、その主張内容を含めて、否認及至争う。
  また、原告は、「競争の実質的制限」「新規参入の排除」についても、言及するが、差止請求訴訟たる本件請求の趣旨及び請求の原因との関係は不明である。
 第1の2について
  前記のとおり、図6及び図7や図10及び図11に対する認否として記載したとおりである。「被告卸売5社は、京阪神にのみ存する・・・・全国的にも例のない特殊な存在である。」「卸売5社からのこのなんばミヤタへの供給停止への圧力はすさまじい。」等の主張は、理由付けも含めて、否認及至争う。
 「新規参入ができない。」との部分については、その理由は、販売費用の問題(高額な関空島への連絡橋の渡航料金等)や絶対的な取引量に限界があること等に基づく採算性の問題にあり、「排他的な市場」等の原告主張については、否認及至争う。

  第2について
 いずれも否認及至争う。

  第3について
  いずれも否認及至争う。
  同部分は、従前からの原告主張内容と同内容であり、平成15年8月25日付被告関西国際空港新聞販売株式会社準備書面(2)においても、詳細に反論・釈明等されているため、同該当部分を援用する。

以 上