平成17年7月1日号
6ページ

  




関西外大短大講師・映画評論家  奥田均氏最新レポート

「スター・ウォーズ」最終篇エピソードV・シスの復讐
7月9日公開を前に全世界で話題沸騰!一番早いタイで鑑賞


  夏休み映画の中で、見たい映画の一位となったのが「スター・ウォーズ/エピソードV・シスの復讐」(配給20世紀フォックス映画)だ。9日の全国一斉公開前に、話題沸騰している。
  28年前、ジョージ・ルーカス監督による第1作「新たなる希望」(シリーズでは「エピソードW」)が公開。つづいて「帝国の逆襲」(同X)「ジェダイの復讐」(のちに帰還と変更)」(同Y)「ファントム・メナス」(同T)「クローンの攻撃」(同U)と公開されてきた。つまり今回は「U」から「W」へとつながる重要な映画となった。
 全米では、さる5月19日に公開されるや、新記録続出の興行成績を連発した。公開時間としては、アメリカより世界で一番早い国となったタイ。関西外国語大学短期大学部講師で映画評論家の奥田均氏が同国へ飛び、最新レポートした。
 連日35度を超えるタイは、在留邦人約3万人という親日国家でもある。
 時差の関係で、世界で一番早く同作を見られる栄誉に輝いたのだが、市民の反応はいま一つだった。あまりの長期間にわたる大河ストーリーだけに、飽きっぽい国民性が興味を持てなかったかもしれない。
  公開3日目。スカイトレインのBTSプロンポーン駅前に、巨大百貨店エンボリウムがある。6階にシネコン「SFXシネコ」がある。フィルムとデジタル上映の2種類あったが、まずはフィルムから。タイ独特、本篇上映前にプミポン国王の賛歌が上映される。市民たちは全員立ち上がり、敬意を払う。外国人も同じ。いよいよ上映スタート!
 20世紀フォックスのタイトルロゴにつづいて、ルーカス・フィルムの輝くロゴがかっこいい。一瞬の無音になり、テーマ音楽が高らかに鳴り始めると、「SW」のメインタイトルが出た。気分はすでに最高潮だ。そのあとはいつもの「戦争だ!・・・」の説明が画面下からせり出しては画面奥に進んでいく。これから20分ほどは前半の見せ場。
 今回シリーズの主人公アナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン)と師であるオビ=ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)が、銀河共和国の元老院最高議長パルパティーン(イアン・マクダーミ)を救出するため、凶悪なグリーヴァス将軍の乗る宇宙戦艦に飛び込む。約20分のこのシーンは「V」を象徴するようなテンポのよい展開なのだ。
  議長救出寸前に前作でデビューしたシス卿でもあるドゥークー伯爵(クリストファー・リー)が立ちはだかる。オビ=ワンはフォースの暗黒面にやられ脳震とうを起こす。その間、アナキンは伯爵に勝つ。議長は武器を手放した伯爵を殺せとアナキンに命令する。ジェダイの掟に反する行為だが、アナキンは議長の言いなりになる。
  これからの展開を予想させるやり取り。パドメ(ナタリー・ポートマン)は戦い終わったアナキンに妊娠の事実を告げるのだった。ヨーダ、オビ=ワンはそれぞれの強敵を粉砕するため、他惑星へ出て行った。首都惑星コルサントには残る3人しかいない。愛する2人。議長と、もう一人のジェダイ、メイス・ウィンドウ(サミュエル・L・ジャクソン)が戦う。
 そして、ついにアナキンはシスの暗黒卿のベールを脱いだパルティーンの言うことを聞くように・・・。
 ドゥークー伯爵の死に方があまりにあっさりなのは意外だったが、次々に明かされる謎解きは28年間の空白を埋めてくれるのに十分。これ以上、公開前のネタばらしはご法度なので、どうしてアナキンはフォースの暗黒面に引きづり込まれ、ダース・ベイダーになるのかは敢えて書かない。見てのお楽しみ!
 デジタル版はジェダイのライトセーバー(ブルー色が最高にきれい)が美しく、画像の乱れが全くない。最初にこれを見てしまうと、フィルム版を見られなくなるので注意して欲しい。
 映画料金は週末なので140バーツ(約420円)、平日は少し安くデジタルはやや割高だった。
 音楽は全作担当のジョン・ウイリアムス。今回「W」、つまり「新たなる希望」の各テーマ曲を大幅に取り入れ、音楽だけ聴いていると希望に満ちた作品だなと思える。サントラ盤はDVD付きで、ソニー・クラシカルから発売中。

発行所:大阪ジャーナル