平成17年12月1日号
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柴田正己 戦争遺構研究会代表
「堺周辺の高射砲陣地跡」

     首都圏で保存されている高射砲台座の如く
           関西でも戦争遺跡保存に力を入れる要あり


  東淀川区の高射砲陣地跡の保全・再生の声が高まる中で、今後、行政の動きが注目されている。財政難の中で、戦争遺構よりも他の件に、予算を回すべきだという声が聞かれるが、貴重な歴史遺構については万難を排して活用を図るべきである。歴史よりも現在を大切だとの意見もあるが、現在を生きるためにも歴史が重要な意味を持つ事を忘れてはならない。
  現在、東淀川区の高射砲陣地について調査報告書が作成されている。記録調査だけでなく、当研究会は第一級の戦争遺構を歴史公園として全体を保存させる事を強く要望している。
  各地で国、県、市、町、村、登録文化財などに指定されている戦争遺跡が70件以上になっている(03年現在)事は高く評価されなければならない。現在、東淀川に続いて、堺市周辺の高射砲陣地跡・照空隊跡についても調査を進めている。現地での聞き取り調査を主にして始めているが、判らない事ばかりである。
  聞き取りを主にして、現在、調査中なのは大泉緑地、北波止、三宝、仁徳御陵周辺、石津川河口、浜寺地区などの高射砲陣地跡などである。陣地の構造、高射砲の種類、部隊などよりも当面配置されていた場所だけでも明かにしたいと思っている。高射砲を持たず聴音機、照空灯(サーチライト)を使用する照空隊、高射機関砲を有する高射機関砲隊も防空隊に配属していたため、近隣住民の間では、それらが混じって伝えられている場合もあるので気をつけなければならない。
  跡地と言われる場所へ出かけてもほとんど当時の物が残っていない事が多い。しかし、そんな中で跡地に古びた建物や、礎石のような物が見つかる時は最高である。当時、そこの部隊におられた方が見つかれば良いがなかなかそうはうまくいかない。高射砲陣地跡と言われる場所で今回見つけたRC造風のボルトがついた礎石は気になる。
  筆者は高射砲陣地が、照空隊跡の礎石ではないかと思っている。出来るだけ多くの人に見て貰い真実を確かめれればと思っている。
  中之島の大正期の名建築旧大阪ガスビルディングのペントハウス(塔屋)の腰部分の欠損についても、筆者は米軍機による機銃掃射によるものだと見ている。
  沖縄県下で多くの機銃掃射の欠損を見た経験であるが、何か他の情報が出れば有難い。
  だから今回、発見された高射砲陣地内の礎石と思われる物についてもよく調査して、その事実が判れば公園内のベンチとして活用して貰いたいと思うのである。
  東京都千代田区北の丸公園(国立近代美術館、工芸館・旧近衛師団司令部)の近くに高射砲台座が保存されている。
  関西でももう少し戦争遺跡の保存について力を入れて欲しいものである。
【写真】旧堺港の北波止の風景。江戸末期の旧堺北台場の跡に戦時中、高射砲陣地(照空隊)が設けられたと言われている。


「くらしのナビゲーター」養成講座募集

高齢者らの消費者トラブル防止へ  期間来年1月〜3月
大阪府消費生活センター

  認知症の老人や知的障害者が、悪質な訪問販売による住宅リフォームトラブルの被害にあう事件が相次いでいる。平成16年度に大阪府消費生活センターに寄せられた60歳以上の方からの相談のうち「架空・不当請求」を除くと「工事・建築」に関する相談が最も多く、117件もあった。
  国民生活センターのまとめでも、判断力の不十分な人が契約者だった住宅リフォーム相談件数は、被害が集中した今年4月から9月までの半年間に全国で280件に上っている。
  そこで大阪府消費生活センターは府内の高齢者の集まりなどに出向き、最近の消費者トラブルや対処法などを情報提供する「高齢者向け消費者問題ミニ講座」を開催している。
 ミニ講座には昨年度から開講している消費者問題の専門的知識や技能を修得する「くらしのナビゲーター養成講座」の修了生を派遣して、各地域で活動して頂いている。
  今年度もこの「くらしのナビゲーター」養成講座を来年1月から3月まで実施する。この機会に「くらしのナビゲーター」として地域の消費者のための活動をしてみませんか。
  【開催期間】平成18年1月12日(木)〜3月10日(金)の間で10日間。
  【対象】大阪府内に居住する人。今後、地域で活動する意欲のある人で「くらしのナビゲーター」として活動可能な人など。
  【定員】35人。
  【申し込み方法】所定の申込書に必要事項と受講の動機などを記入し、返信用封筒を同封し郵送。締切りは12月9日(金)必着。
  【申し込み・問い合わせ先】(財)関西消費者協会(電話06・6945・1100)(協力 財団法人関西消費者協会)

発行所:大阪ジャーナル