平成17年12月1日号
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新商品の創出「ストーム・コンソーシアム」
  戦略的デザインの活用、世界との競争に勝つ!
      
  ものづくりにおけるデザインの有効性、重要性、そして世界戦略を見据えた中小企業の新商品(新ブランド)づくりの促進と競争力強化を目的とする「ストーム・コンソーシアム」の動きが注目されている。
  デザインを巡る内外の現況を見ると、日本は欧州の積極的な戦略的なデザイン活用や、産業競争力強化のため価格・品質面に加え、戦略的デザインに注力する中国・韓国などの動きに追い上げられる傾向にある。
  政府も02年に策定した知的財産戦略大綱の中で産業競争力強化のためのデザイン・ブランドの戦略的活用を提唱。経済産業省では03年6月に戦略的デザイン活用研究会(産業局)を発足させ、今後、取り組むべきデザイン政策として、『デザインはブランドへの近道』(デザイン政策ルネッサンスー競争力強化に向けた40の提言)とする報告書をまとめた。
  今回のストーム・コンソーシアムの構想は、これら提言の一つを具現化するもの。ストームの名の通り参加企業と技術・デザイン・素材・マーケティング・知財などの専門家が、本音でモノづくりの課題解決に挑戦する場≠ニしての成果が期待される。
  目的とする支援メニューは、▽企業コラボレーション(ニーズ企業、シーズ企業)マッチング支援▽専門委員による課題解決コンサルティング▽新商品開発実践の場の提供▽企業コラボレーションによる新商品開発支援・新商品イメージ・コンセプトの3D(3次元)による具現化▽ケーススタディによるデザイン導入・活用ノウハウの提供▽国際デザインコンペ優秀作品紹介及び試作補助▽新連携補助事業へのつなぎ支援など。
  ものづくり中小企業は、デザインの導入・活用促進、専門技術の応用展開と専門領域に促われない材料開発・技術導入など社外との連携促進、自社不足人材機能を補完する外部組織・人材との連携ーなどに取り組む。
  これらを支援するネットワークとしては、商品開発プロデューサー、マーケッター、デザイナー、弁理士、技術者、学識経験者らを専門委員が応援。また、ビジネスに精通し、様々な支援機関などとネットワークを持ったクラスターマネージャーがマッチング支援の商品開発をコーディネートする。
  近畿経産局では、産業クラスター計画、ものづくり元気企業支援プロジェクトとの連携支援事業として位置づけ、運営は補助金交付の国際デザイン交流協会が当たっていく。
  ストーム・コアシステム全体スケジュールは進展している。企業コラボレーション&ビジネスマッチング第一回全体会議(主催・国際デザイン交流協会、近畿経済産業局後援、05年11月14日)では技術、デザイン、マーケティング、知財など新商品づくりの課題、ニーズを掲示するコア企業がプレゼンテーションした。
 各コア企業が別個のテーブルで、そのニーズに対し自社のシーズ提供を希望するコラボレーション構成企業と交流。同席の専門委員がコーディネーター役となり、ニーズ、シーズが合致した場合、チームを編成し、分科会を通じてマッチングの検討、新商品構想の検討、新商品イメージ及びコンセプトなどの具現化を図っていくことになった。
  当日、プレゼンしたコア企業は▽異業種連携によるマテリアルファミリロボットの新製品開発の参加パートナーの募集▽素材メーカーが、反射を組み合わせた新素材及び、光学二重サインのものづくり企業、サービス業の募集▽複数に用途展開の提案があった。
  ニーズ提示に対しコラボレーション参加を希望する構成企業には参加目的(どんなシーズが提供できるか、コラボレーションへの期待など)の提示を求めてきた。
  コラボレーションチーム構成企業にはチーム活動の中で入手及び創出される非公開情報の機密保持及び知的財産権の尊重を求め、分科会で積極的なマッチングを図っていた。
  分科会はチームごとに随時開催し、クラスターマネージャーまたは専門委員がコーディネーターとして参加し、コラボレーション推進を支援していく。
  第二回全体会議が11月24日にも開催され、参加コア企業は次のプレゼンと交流マッチングを行った。
  ▽デザイン事務所がオリジナルデザイン折りたたみ自転車の商品化で、素材面のコストダウンを図れる樹脂成形メーカー、自転車関連金属加工メーカーとのマッチングを希望した。
  また、▽印刷技術の活用を提案したり、▽素材メーカーは低反発ポリウレタンなどの素材用途開発・活用の拡大を提案及びオーダーメード加工技術を紹介した。
  ▽デザイン事務所からは上質カジュアルウェア・インテリア用品の販路開拓や、▽アクセサリー類の製造販売のクローバー365=特許技術(和紙を樹脂に入れる)を活用した新しいデザインの商品群の開発▽新しいコンソーシアムブランド「METAPHYS」の新規協賛企業の募集などー会議は活発だった。
  第三回全体会議は12月15日、「国際デザインコンペ大阪2005」の優秀作品を紹介・活用について検討する。06年2月21日ー22日にはコンペ招聘者とマッチング交流の全体会議を予定。
  問い合わせは国際デザイン交流協会、新商品づくり支援「ストーム・コンソーシアム」事務局(06・6346・2612)へ。

発行所:大阪ジャーナル